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AI動作解析アプリおすすめ8選比較。無料で始められる研究・スポーツ用途のツールも紹介

昨今高額なモーションキャプチャー機器を導入しなくても、スマホのカメラで撮影された一本の動画から、あるいは専用カメラによるリアルタイム撮影から、高度な動作解析ができるツールが登場してきました。

今回は業務の中で動作解析に使えるアプリやツールをお探しの方へ、無料のものから本格的なものまで比較しながらご紹介します。

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株式会社ORGOでは、AI姿勢推定モデルを活用したAI姿勢分析アプリ『ePose(イーポーズ)』および、AI動作解析(モーションキャプチャ)アプリ『MYoACT(マイオアクト)』を開発・運営しております。

どちらのサービスも、初期費用0円、まずは無料体験からご利用いただけます。

AI姿勢分析アプリePose(イーポーズ)

AI動作解析アプリMYoACT(マイオアクト)

目次

AI動作解析アプリとは

AI動作解析アプリとは、スマートフォンやPCで撮影した動画や専用のWebカメラを介した映像をもとに、AI(人工知能)によって人体の動き・姿勢・関節角度・筋肉の動作などを自動的に分析・可視化できるソフトウェアやWebアプリのことを指します。

従来のモーションキャプチャーでは、専用のスーツやマーカー、複雑なセンサーが必要でしたが、AI技術の進化により、カメラ映像だけで関節の位置や動作パターンを推定する「マーカーレス動作解析」が可能になりました。

特に近年は、以下のような機能を持つアプリが増えてきています:

  • 姿勢推定(Pose Estimation):2Dまたは3Dで関節の位置をリアルタイムで抽出
  • 筋骨格解析(Musculoskeletal Analysis):筋肉の活動や関節の負荷を数値化
  • モーションレポート生成:動作の速度・角度・左右差などをグラフ化・CSV出力
  • 3Dアニメーション表示:単眼カメラから360°視点の再構築を行うアプリも登場

これにより、医療リハビリ、スポーツトレーニング、教育、製品開発、フィットネステックなど、さまざまな分野での活用が進んでいます。高精度な動作データを手軽に得られることから、従来は研究機関の専用設備が必要だった解析が、スマホ一台で実現可能になってきているのが大きな特徴です。

AI動作解析アプリの選び方

AI動作解析アプリを選ぶ際には、目的・解析精度・対応環境・予算・使いやすさなどを総合的に検討する必要があります。以下に主な選定ポイントを解説します。

目的と用途を明確にす

まずは、アプリを使って「何を測りたいのか」「誰に使わせるのか」をはっきりさせましょう。

  • スポーツフォームの改善:速度や角度が見える解析アプリ
  • リハビリ・医療評価:床反力や筋活動、関節トルクまで出力できる高精度3D解析
  • AI研究・開発用途:よりカスタマイズ可能なツール

解析精度と出力データの深さ

アプリによって解析の「深さ」が異なります。また解析データの内容に伴い、出力データの対応形式にも影響します。

精度レベル内容
低〜中精度の解析で求められるレベル関節の位置や軌跡の可視化、角度の手動測定
高精度な研究で求められるレベル自動姿勢推定、速度・角度・関節トルク・床反力の定量分析
拡張性CSV/C3D/TRCなどのエクスポート対応かどうか

定量的に使いたい・研究で使いたいのであれば、出力形式や数値解析の精度を要確認です。

使いやすさと対応環境

ブラウザからログインするだけで使用できるサービスもあれば、PCに専用ソフトをインストールするサービス、専用機器が必要なサービスまでさまざまです。

用途やPCスペック、物理的な部屋の広さなども加味して検討しましょう。

  • モバイル対応/クラウド型:現場や教育用途での使用に便利
  • PC専用・ソフトインストール型:端末や場所が限られるがオフラインでも使用できる

導入のしやすさと操作性も、チーム全体で使う場合には重要な判断材料です。

無料か有料か?価格とサポート体制

サービスの中には、GitHubで公開されているオープンソースのサービスもあれば、パッケージ化されて売り切りのサービス、また月額や年額で使えるクラウドサービスの種類があります。

用途や状況に応じて選びましょう。

  • 無料サービス(オープンソース):開発者向け
  • 月額・年額サービス:クラウドサービスに多く、コストと性能のバランスが良い
  • 買い切りサービス:初期導入費用が高額になるが、決まった場所で長く使用する場合のコストパフォーマンスが良い

また業務用途で利用する場合は、商用ライセンスの有無やサポート体制も確認しましょう。

AI動作解析アプリおすすめ8選比較

スクロールできます
ツール名主な特徴解析方法対応環境おすすめ用途料金
MYoACTAI+バイオメカニクス解析。動画だけで筋活動・関節トルクなど3D解析スマホで撮影された動画をアップロードスマホ/Web(クラウドサービス)医療/スポーツ/研究無料体験あり
OpenPoseAI姿勢推定(リアルタイム2D/3Dキーポイント)開発して組み込みPC(Windows/Linux)開発/研究無料
Kinect深度センサによるリアルタイム骨格トラッキング専用の機材による撮影PC+Kinect機器リハビリ/研究機器購入必要
OpenCapカメラ複数台による3D動作解析複数のカメラを設置し、同時録画したデータを取り込みカメラ撮影+クラウド医療/バイオメカ研究無料プランあり
鑑 AKIRA®専用機器を使用したリアルタイムAI動作解析システム専用カメラとPCによる撮影Windows(専用PC)+USBカメラ/専用カメラスポーツ指導/リハビリ有料
AnyBody筋骨格メカニクス解析ソフトウェア関節角度入力とモーションキャプチャ計測データPC(Windows)医療/整形外科研究有料
Kinovea映像ベースの2D動作解析ソフト(スロー・角度測定等)動画を読み込んで解析PC(Windows)スポーツ教育/授業無料
MATLAB高度な数値処理・信号処理/解析可能プログラムによる解析PC/Mac/Linux研究開発/自作解析有料(学生版あり)

MYoACT(マイオアクト)|一本の動画から筋骨格動作を解析する革新的アプリ

MYoACT(マイオアクト)は、スマホで撮影した動画だけで床反力、筋活動、関節トルク、重心動作などを3D解析できる先進のAIベースアプリケーションです。高額な設備や複雑なキャリブレーションなしで、専門的な動作解析を手軽に実現できます。

対応環境クラウドサービス(インターネットに接続できる PC / タブレット / スマートフォン)
精度筋骨格動作や床反力まで解析可能
主な用途リハビリ、医療、スポーツ解析、研究・教育
料金10回まで解析無料。有料プランあり
注意点組み込み利用には別途問い合わせが必要

OpenPose(オープンポーズ)|AIによるリアルタイム姿勢推定

OpenPoseは、カメラ映像から骨格(キーポイント)をリアルタイムで推定できるオープンソースのAIライブラリです。主に研究・開発向けで、人物の関節位置を2Dまたは3Dで取得可能です。

対応環境Windows / Linux(PC)
精度ディープラーニングベース
主な用途機械学習・AI研究、開発ツールへの組み込み
料金無料(GitHubで公開)
注意点GPU環境推奨、インストールやコード実行には開発知識が必要です。

Kinect|深度センサを使った3D動作解析

Kinectは、Microsoftが開発したRGBカメラ+深度センサ搭載のモーションキャプチャデバイスです。骨格トラッキングがリアルタイムで可能で、Azure Kinect DKなどの新モデルも登場しています。

対応環境Windows PC(+Kinect本体)
精度センサベースの3D取得
主な用途リハビリテーション、研究、VR入力
料金センサ本体購入は必要(SDKは無料)
注意点設置スペースやセンサ精度、Kinectモデルの互換性に注意が必要です。

OpenCap|スマホ複数台で3D動作解析が可能なクラウド型ツール

OpenCapは、複数のスマートフォンカメラだけで3D動作解析を実現する最新のWebアプリケーションです。AIとクラウド処理により、研究レベルの精度を一般ユーザーにも提供します。

対応環境スマートフォン(iOS/Android)+ブラウザ+クラウド
精度複数アングル+AI推定
主な用途医療・リハビリ・運動学研究
料金無料プランあり(Proプランは有料)
注意点複数のスマホで同時撮影が必要/英語UIが基本。

鑑 AKIRA®|現場で使える高機能・高速なAI動作解析システム

AKIRA(鑑)は、株式会社MotionMeasurementが提供するリアルタイムAI動作解析システムで、主にスポーツ・医療・リハビリ・研究機関などのプロフェッショナル現場向けに開発されています。

対応環境Windows(専用PC)+USBカメラ/専用カメラ
精度専用カメラによる評価
主な用途スポーツ指導/リハビリ/動作評価/研究
料金有料(要見積もり)
注意点導入には専用システムの購入やライセンス契約が必要

AnyBody|筋骨格モデリングに特化した高精度解析ソフト

AnyBodyは、筋骨格系の動作シミュレーションに特化した工学・医療研究向けソフトウェアです。外力、筋力、トルクなどを解析可能で、整形外科やリハビリ分野で用いられます。

対応環境Windows PC
精度生体力学モデルベース
主な用途医学研究、リハビリテーション計画、筋骨格モデリング
料金有料(商用ライセンス高額、学術ライセンスあり)
注意点ソフトの習得には専門知識が必要。導入コストが高い。

Kinovea|無料で使える2D映像解析ソフト

Kinoveaは、スポーツ教育やフォーム解析に特化したオープンソースの2D動作解析ソフトウェアです。映像上で角度・速度などの計測が可能で、スロー再生や比較にも対応しています。

対応環境Windows(PC)
精度手動入力/2Dのみ
主な用途スポーツ指導、授業、簡易研究
料金無料
注意点3D解析には非対応。マーカーなしの映像から手動で解析する前提。

MATLAB|柔軟な動作解析が可能な数値解析ソフト

MATLABは、数値計算・信号処理・モデリングが可能な高機能な統合開発環境で、動作解析にも応用できます。TRC、C3D、CSVデータからの解析や可視化に強く、研究機関で広く使われています。

対応環境Windows / macOS / Linux
精度スクリプト次第で拡張
主な用途研究、独自解析、機械学習連携
料金有料(学生版あり)
注意点スクリプトベースのため初心者にはハードルが高い。

AI動作解析アプリの使い方

ここからはMYoACT(マイオアクト)を例にあげて、動作解析アプリの使い方を解説します。

1. 解析用の動画を用意する

まずは解析用の動画を用意します。MYoACTの場合であれば、定点撮影されており、人の動作が映った動画であれば解析にかけられます。スマホ画質で問題ありません。

2. 分析にかける

動画が用意できたら、必要な情報を入力した上でアップロードし、分析にかけます。3D動作解析には10分程度の時間がかかるケースが多くなっています。

3. 3Dビューワーや出力データを活用する

分析データが出力されます。3Dビューワーで表示されるデータを活用したり、c3dなどのデータ形式で出力してさらに解析にかけたりと、さまざまな用途で使用できます。

MYoACTの3Dビューワーによる出力サンプルもご覧ください。

AI動作解析アプリの注意点

AI動作解析アプリは非常に便利なツールですが、導入や運用の際にはいくつか注意すべきポイントがあります。

撮影環境が解析精度に大きく影響する

AIによる動作解析では、カメラ映像をもとに関節の位置を推定するため、撮影環境の質がそのまま解析精度に直結します。

  • 背景が複雑すぎる(人が複数映る・物が多い)
  • 被写体の全身がフレームから外れる
  • カメラの画質やフレームレートが低い
  • 逆光や照明不足

こうした要因があると、AIの姿勢推定が正確に機能せず、関節の位置ズレや動作の歪みが発生することがあります。

人体モデルやアルゴリズムの限界

AI解析に使われているモデルは、「標準的な身体寸法」や「健康な動作パターン」を前提としている場合が多く、以下のようなケースでは解析結果の信頼性に注意が必要です

  • 体格が極端に異なる被験者(子ども、高齢者、障がいを持つ方など)
  • 特殊な動作(介護動作、柔道の受け身など)
  • 衣服によるシルエットの変化(コートや作業着など)

これらは関節位置の推定に影響を及ぼし、解析精度の低下を招く可能性があります。

ただしMYoACTでは、解析の際に身長と体重も入力することで解析精度を担保できています。

無料プランや体験版の制限に注意

多くのAI動作解析アプリには無料プランがありますが、機能が限定されていたり、出力形式や保存可能数、精度、同時利用端末数に制限があることも珍しくありません。

  • データ出力不可(CSV / C3Dが出せない)
  • ロゴ入り動画しか保存できない
  • 有料でないと3Dビューや筋活動グラフが見られない

「無料だから」と過信せず、本格運用する前に、必要な機能が揃っているか確認しましょう。

例としてMYoACTでは、最初の10回の無料解析は何ら制限なく利用できます。

AI動作解析アプリで業務の質をあげよう

AI動作解析アプリは、従来のモーキャプや実測センサと比べて「手軽で柔軟」な選択肢です。しかしその一方で、解析精度の前提条件や技術的リスクについても理解しておく必要があります。

正確なデータを得るためには、適切な撮影環境・データの扱い・解析スキルが求められます。導入前には「何を目的に」「どんな環境で」「誰が使うのか」を明確にし、最適なツールと使い方を選べるようにしてください。

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この記事を書いた人

株式会社ORGOでは、筋骨格動作解析システムの研究開発をおこなっています。また研究で得た成果をもとに、医療・ウェルネス分野の専門アプリケーションやSDKを開発して提供しております。
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