尾崎祐一郎、住田憲祐 、住田憲是 (2026)AKA-博田法創設者の手技動作における下肢・体幹アライメントの定量的評価. 第46回 日本関節運動学的アプローチ(AKA)医学会学術集会
AKA-博田法創設者の手技動作における下肢・体幹アライメントの定量的評価
尾崎祐一郎1) 、住田憲祐1) 、住田憲是2)
(1,スガモ駅前整形外科 2,望クリニック)
目的:AKA-博田法創設者が行う熟練された手技を撮影し、画像解析装置を通して得られた情報をもとに、下肢・体幹のバイオメカニクス的制御メカニズムを定量的に解析し、動作の特徴を解明した。
方法:手技動作を撮影した画像を、画像解析とバイオメカニクスの複合技術で解析を行う「MYoACT」で読み込み、各関節角度および床反力を解析した。分析した手技動作は、左下部離開とした。密着時(発揮ピーク位)前後 1 秒間(以下、発揮ピーク相)の動作を評価した。
結果:発揮ピーク相で胸椎屈曲は最大 3.5°であった。骨盤は前傾 19.2°であった。腰椎屈曲は 16.0°であ
った。腰椎と骨盤を連動しながら体幹を前傾させているため、骨盤は後傾していると考えられた。体幹に対し相対的後傾位を維持していた。両股関節は、右屈曲 11.5°・左屈曲 13.0°と、わずかな屈曲であった。床反力のベクトルは、左股関節では後方を通過する一方、右股関節ではわずかに屈曲モーメントが認められた。両膝関節は、右伸展 4.5°・左伸展 1.5°であり、伸展位で保たれていた。両膝関節において、屈曲モーメントが観察された。
結論:過度な体幹伸展に頼らず、胸椎の屈曲制御と骨盤の相対的後傾により体幹の支持性を保持していると考えられる。両膝関節では、床反力が膝関節回転中心の後方を通過していた。このことから、常に屈曲モーメントが両膝関節に加えられていることを示している。そのため、両膝関節は伸展位でありながら床反力が関節後方を通るため、両膝関節には屈曲方向の力が加わる。これにより、両膝関節を完全にロックさせず、柔軟性と支持性を両立させながら下肢の力学制御が行われていると考えられた。手技を行う際、各関節を緻密にコントロールし、効率的かつ安定した支持性を生成していると考えられる。